2008年01月14日

太陽。

アレクサンドル・ソクーロフ 『太陽』(2005) ★8.6

ヒトラー、レーニンに続くソクーロフ監督の戦争指導者シリーズ(?)の第三作目。今作はイッセー尾形が1945年当時、敗戦直後の昭和天皇を演じています。それで、実は僕はソクーロフの作品って余り観てなくて、勝手な印象として園子温みたいなイメージがあったんですけど、この作品はスゴくかっちり撮られていて「へえ、こんなんも撮れるんだなあ」っていう新鮮な驚きがあったのと同時に、時折挿入される妙に素人臭いカットや演技にことあるごとに動揺させられて、つまり、なんていうかコイツは非常に不思議な映画でした。イッセー尾形や佐野史郎の演技も畏まった調子から急にファニーな感じになったりして、すごく気持ち悪いんだけど、でもそれとは対照的に、昭和天皇がマッカーサーに招待された晩餐の席で、葉巻の火を分けてもらうカットなんかは非常にリリシズムに満ちていたりして、その分裂気味な構成がすごく奇妙で、かつ面白い。劇中で、米軍の記者たちが天皇を見て「チャップリン!チャップリン!」っていうところがあるんですが、上記のような分裂気質ってそういえばかつてチャップリンに感じた気味悪さだなーと思った。ソクーロフ、なかなか計算高いね。



予告。↓

タグ:戦争 洋画 伝記
posted by ケニー at 03:21| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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mini review 07226「太陽」★★★★★★★★☆☆
Excerpt: 1945年8月。その時、質素な身なりをした昭和天皇ヒロヒトは、地下の待避壕か、唯一被災を免れた石造りの生物研究所で暮らしていた。宮殿はすでに焼け落ちていたのだ。 続き 不可思議なヒロヒトを、日本人..
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