2008年01月17日

黒社会。

ジョニー・トー 『エレクション』(2005) ★6.6

(*ネタバレに気をつけて)実はこれは非常に評価が難しくて、観た後に「こりゃ、どうしたもんかな」って考えちゃったんですが、間違いなく言えることは、こんな後味の悪いジョニー・トー作品は初めて観たっていうことです。ざっくりストーリーを説明すると、香港の「和連勝会」っていうヤクザ組織の会長選挙があって候補二人のうち一人(サイモン・ヤム)に決定するんだけど、もう片方の血の気の多い候補者(レオン・カーフェイ)が納得できないとぶちキレて、内部抗争へ‥‥っていう感じで、『PTU』や『ブレイキング・ニュース』などのあのイメージと、上記のような香港裏社会モノっていう前情報からかなりハードな銃撃戦とかが当然のように観れると思ったんですが、なんと驚いたことに僕の記憶が正しければこの映画の中では一回も銃は発砲されない。殺しのシーンでも不自然なほどに、皆が皆、青龍刀みたいな刀とかナイフとか木刀とか岩とかで相手を殺して、一切銃は撃たないっていう、この時点でもうスゴい妙なことになってんだけど、加えて会長候補で争ってた荒くれ者とのガチンコ勝負っていうのも結局なくて、(ここまできたら、もうオチまで言っちゃうけど)サイモン・ヤム(新会長)はその競争相手を金で上手く取り込むんだけど、それでもそいつはどうしても会長の座に未練があるらしく「会長が二人っていうのはアリなんじゃないか?他の組織では良くあるし」みたいなことを釣りの最中に新会長に何気なく提案した瞬間、近くにあった岩で撲殺されてその場に埋められて、んでエンドロールが流れるっていうなんともえらく殺伐とした最後で、観終えてから「コレは一体何なんだろう?」って思いましたね。ジョニー・トーって、たまにスゴい変な混乱した映画を撮るけれど、これはなんかそういう混乱した感じではなくて(撮影や演出はいつも通りの凛々しくてストイックな感じ)、非常に何かドロドロとした嫌な暗さが漂ってて、正直ちょっと落ち込みました。銃撃戦を待ちわびてて出てこないもんだから、やっぱり観てて退屈だったし、でも、その「退屈さ」と嫌な「殺伐さ」が相まってこの作品には何か異様な迫力があるような気もする。んむー、謎です。



『エレクション』の予告が見つからなかったので、まだ公開が決まってないですがジョニー・トーの最新作『Exiled 放・逐』の予告を。↓

posted by ケニー at 08:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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