2008年03月24日

弁天のお尻。

いまおかしんじ 『弁天のお尻 彩られた柔肌』(1998) ★7.2

ちょうど現在、最新作の『たそがれ』が公開中のいまおかしんじ監督(当時はいまおかしんぢ名義)による近未来SF(?)なラブストーリーです。っていうか、この話はいましろたかしの『デメキング』を大いにパクっていて、しかもどうやら監督が原作者に話を通さず勝手に映画化しちゃったっていうことらしい。その「勝手にやっちゃう感じ」がいまおかしんじっぽくてトンデモないなーと思うんですが、ストーリーを簡単に説明すると、1998年、主人公の大黒(鈴木卓爾)が事故に遭い、よく分からない変な夢を見る。その世界ではデカい怪獣が暴れて街を破壊していて、その怪獣に一人の女性(長曽我部蓉子)が踏みつぶされて死んでしまう。女性の背中には弁天様の入れ墨が彫ってあって、それを見下ろす大黒。夢から覚めた大黒は大きなビンを拾い、中を開けてみると折り畳まれた紙が入っていて、それを広げると超デカい足跡が魚拓のように象られている。その横には「デメキングの足跡、採取者、大黒雅人(←名前合ってるかな?)、1999年」って書かれてて、どうやら未来で大黒本人がデメキングの足跡を採取したらしいと分かる。んで、そうこうしてるとあの踏みつぶされた女性に電車の中で出会い、大黒はこの人をデメキングから守ろうと心に決めるのだった‥‥。
漫画の方の『デメキング』は僕も読んでいて、正直ストーリーは面白いのに途中で終わっちゃうっていう投げやりな感じで勿体ないと思ったんですけど、この映画化もそういった意味では怪獣云々は割と適当な扱いで、要は女とどういう出会い方で出会い、どういう関係性を持たせるかっていうことで『デメキング』を拝借したような感じです。だから、中心となるのは大黒と女・ペン子(変な名前)のラブストーリーなんだけど、そこもなんだかちょっとノリづらい。ホテトル嬢と精神疾患の病人っていうことでお互いに孤独を抱えた二人だっていうのは了解できるけど、いまいち実感を伴わないっていうか「どうしたいの?」って、観てて思う。これが、もう絶対に死ぬ運命から逃れられないっていうことならば悲痛なラブストーリーとして上手く成立しそうだし、逆に怪獣を本気で倒して二人の未来を勝ち取るっていう方向でいけば、ちょっとトンデモなアクションとしてまあ分かるんだけど、これはそのどっちにもいかない妙な感じなんですよね(ラブストーリーであるのは間違いないんだけど)。いまおか監督の作品はまあ大体が妙ではあるんだけど、今作はそもそもどうしようか決めかねている感じ。『東京上空いらっしゃいませ』でいくか、『タクシードライバー』でいくか、どっちにしよう?っていうような。最後の、神社での大黒とペン子のラブシーンが良いだけにちょっと勿体ないなって思いました。ペン子役の長曽我部蓉子は全体通して、すごい良くて、「私のこと守ってくれるって言っただろー!デメキング倒すんじゃなかったのかよー!」にウルウルした。いまおか作品はセリフがいい。



http://pink2000s.cocolog-nifty.com/meikemitsuru/2007/12/post_175b.html
posted by ケニー at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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