2008年05月16日

蟲。

大友克洋 『蟲師』(2006) ☆9.4

『AKIRA』、『スチームボーイ』の大友克洋監督が漆原友紀の同名コミックを実写映画化したヤツです。主人公のギンコをオダギリジョーが演じてて、鬼太郎・ウエンツ同様これまた白髪に片目が隠れたキャラクター造形で、これはなんかの流行りなんでしょうか。しかーし、そんなことは全然問題じゃなくて、これは誰が何と言おうともうチョー傑作じゃないですか!?毎度のことながらアニメ・マンガ原作はその駄作の多さからちょっと恐る恐る観賞する訳なんですが、これはびっくりするぐらい良く出来ててホントまさしくびっくりしましたっ!いやー、これスゴいわー。やっぱり映画は観てみないと分からないもんだなあ。っていうか、まあ大友監督はそんな駄作を作るようなレベルの人じゃないとは思うんだけど、監督が誰かさえ知らずに観てて「この監督はヤバいなー、誰だろー?」って思ってたらエンドクレジットで大友克洋の名前が出てきて「なるほど」とちょっと納得した感がありましたよ!加えて、漆原友紀の原作の世界観やそのスケール感もスゴくいい(今作はかなり原作に忠実に作ってるんじゃないかなー?)。例えるなら、『もののけ姫』と『ナウシカ』と『ハンター×ハンター』と水木しげる的妖怪世界を掛け合わせたような幻想的なジャパニーズ・ゴシックっていう感じです。
内容が込み入ってて大変なんで簡単に説明しとくと、時代は今から100年前(明治かな?)の日本っていう設定で、「蟲師」と呼ばれる様々な蟲の及ぼす悪影響を取り除く蟲専門の医者のような職業が存在してて、その一人がオダギリ演じるギンコです。彼は薬の行商人みたいに各地を転々としながらその土地土地で蟲が原因で起こる超常現象的な被害を解決している。で、訪れた先の屋敷に住む娘、淡幽(蒼井優)の体に異変が起きてその症状を取り除く為にギンコは奔走するんだけど、その渦中でギンコ自身に宿る蟲の存在が明らかになって‥‥。っていう、設定が凝ってるんでかなり端折ってますが、なんかこの世界全体を「人間ならざるもの」が取り巻いているっていう空気感がじんわり伝わってきてゾクゾクします。映像における光と影のコントラストもすごく奇麗だし、CGの使い方も抜群に冴えてる。「虹蛇」(漢字合ってるかな?)っていう蛇のようにうねって輝く特別な条件下でしか見れない虹が出てくるんですけど、そのシーンとかホントに美しい。ずっとアニメーションを作ってきただけあって大友監督はその使い方を熟知してますね。実写とCGとの馴染み具合が素晴らしいです。ラストは結構唐突に終わって「え、終わった!?」って動揺したんだけど、あれって原作を読んでるともうちょっとよく分かるんですかね?最終的にどういうことになったのか良く理解できなかったんだけど、でもあのふわーっと消えていくようなラストはすごく幻想的で素敵でした。吐息混じりに「アァ‥‥」って感嘆しますよ。日本映画はこの水準で製作してれば問題ないのにな。あと、ぜひとも続編作ってほしいです。



予告。↓


posted by ケニー at 00:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/96846810

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。