2008年04月14日

プラス・ワン。

木村カエラ 『+1』 ★7.0

前作『Scratch』から一年二ヶ月ぶりの4枚目となる新作アルバムです。ジャンルにこだわらず、テクノとかディスコ・パンクな感じの曲とか、ニューウェーブとかいろいろな楽曲群が収められていますが(で、そこが売りっぽいんですが)、実のところこのアルバムはそんなに面白くないっていうのが僕の印象。木村カエラのアルバムって僕はちゃんと聴いたのがコレが最初で、イメージとしてはかなりアヴァンギャルドで遊んでいる感じのPOPサウンドを想像していたんですが、思ったより全然普通ですね。前のアルバムから聞いてきたカエラファンには驚きとかあるのかも知れないんだけど、僕としては意外に実験性が感じられない。クラムボンのミトとかモーサムとか石野卓球とかGREAT3とかToeとか奥田民生とか結構イイ感じの顔ぶれが楽曲を提供しているんだけど、なんかコイツら本気で曲作ってるのかー?ってちょっと思った。まさか、いろんな層をターゲットにする為に彼らの名義借りてるだけじゃないだろうなっていう。だってこのメンツがマジで気合い入れて作ったら、こんなフツーのアルバムになるかなー?それともカエラちゃんの何らかの中和作用が働いているんでしょうか(カエラちゃんが可愛過ぎてみんなメロメロになっちゃって曲作りどころではないとか?)。確かに彼女は歌は上手いんだけど、その歌の乗っけ方が非常に淡白な感じがして、アルバム通して聴いた後に特に印象が残らないというか、う〜ん、どうしたもんだろ?っていう感じになる。もしかしたら、彼女は曲を外注しないで一から全部自分で作ったら良いのかも。今までいろんなコラボレーションしてるみたいだけど、それらはあまり上手く作用してないような気が、なんとなくする(きっといろんな人とやるのは楽しいんだろうけど)。しかしながら、今作でイイじゃんと思われる曲もあって、それは遠藤大介(DE DE MOUSE)作曲のアルバムラストを飾る「Humpty Dumpty」ですね。スペーシーでゆったりしたシンセにカエラちゃんの声もいい具合にマッチしてて、こういう感じがまさにコラボだよなって思いました。DE DE MOUSEの2ndがそろそろ出るらしいんで、楽しみです。あと、シングル「Samantha」のギターフレーズがジム・オルークっぽくてちょっとカッコイイ。



#7「Samantha」PV。↓

タグ:テクノ JPOP
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2008年04月13日

YUI。

YUI 『I LOVED YESTERDAY』 ★9.0

YUIちゃんと言えば僕の中では「CHE.R.RY」が至高の名曲で、でもそれ以降あのキュートな感じが薄れてきてちょっとホストっていうかB’zみたいなフェイクレザーな雰囲気を帯びてきたのがスゴく心配だったんだけど(余計なお世話?)、でも今作を聞いてみてやっぱり彼女はスゴく素直で等身大な女の子だと思って、安心しました。僕がYUIが好きだと言うと仲間内でちょっとした議論になって、尾崎豊とかB'zとか大黒摩季とかいろいろ引き合いに出されて批判を受けるんですが、それらの意見は僕も確かに分かることは分かるけれども、でもやっぱり上記のような人たちとは明らかに一線を画すと僕は確信してるんですね(上の人たちのファンの人ごめんなさい)。どこがどう違うのかっていうのはかなり言葉にし難いんだけど、強いて言うならばその野心のなさ加減っていうか虚飾にはあまり興味のない感じがとても魅力的です(あえてYUIと似てると思うアーティストを挙げるならラブ・サイケデリコとか?彼女たちも僕はすごい好きです)。それは素朴とかっていうのともちょっと違ってて、たぶん彼女はそんなに多くのものにはそもそも興味がないっていう気がする。だから服のセンスとかもちょっと微妙だし、音楽もきっとそんなに量を聴いたりはしてないだろうなっていう感じがあって、たぶんそこが音楽通の人たちにとっては彼女が安く映る原因なんだけど、むしろ僕はそこが好きだし、すごいなと思う。そのある種の「どうでもよさ」みたいのって僕が思うに天才の条件なんですよね。まあ、YUIが天才だって言うのはなんかちょっと違う気もするんだけど。って、これ誰に対してのYUI擁護なのかよく分からなくなってきたんで、今回のアルバムの話にいくとですね、一番「おお!」って思ったのが#9の「We Will Go」っていう曲で、これはなんかエレキが動きまくってるギターロックですこぶるカッコイイです。冒頭のギターのイントロが四人囃子っぽいプログレ臭がしてかなり新鮮。シングルカットされた曲も勿論良いんだけど、その他の収録曲も名曲ぞろいで僕的にはこのアルバム捨て曲なしっていう感じ。#7「Love Is All」とかスタンダードなYUI節のバラードなんだけど、やっぱりメロディラインとかボーカルの乗せ方とかはちゃんと新しいんですよね。彼女の曲って割と似た雰囲気の曲が多くて(特に今作とかそうなんですが)、手持ちの武器は決して多くないって感じなんだけど、アレンジがものすごく上手いのかそれらの武器を完全に使いこなしてるっていう感じです。例えるなら、いきなりですが、ジョジョの主人公たちってすごくシンプルなスタンドの持ち主が多いじゃないですか。でもそれらは無限に応用が利くようなシンプルさで、だからアッと驚くようなやり方で敵に勝利する訳ですよ。YUIの個性っていうのもそういう所にある気がする。って、今回ベタ褒めですね。どんだけ好きなんだっていうw。

タグ:JPOP
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2008年03月13日

キルズ、カッコ良過ぎ。

The Kills 『Midnight Boom』 ★9.2

以前にも紹介した、ロンドン出身のHotel(ジェイミー・ハインス)と、フロリダ出身のVV(アリソン・モシャート)による男女デュオ、ザ・キルズの三枚目となる最新作です。未だに前作の『No Wow』を聴いてなくてちょっと心苦しいんですが、あれから三年弱の時を経て、早くも新作が出てしまいました!そしてこれがメチャクチャカッコイイ!もう、なんて言ったらいいか、ポスト・ソニック・ユースですね、彼らは。今作では以前よりもギターのギャリギャリしたソリッドな感じがちょっと軽減されているような感じで、ドラムがサンプラーの打ちこみなんですけど、これがどことなくダンサブルかつタイトで非常にクールです。アリソンのボーカルも、キム・ゴードンとかコートニー・ラブとか、古くはジョーン・ジェットとかのガールズ・パンクな、ダーティー&セクシーな雰囲気でシビレまくり。ファーストの頃からそうだけど、付け焼き刃のファッション的な在り方じゃなくて、ホントにアメリカの根っこの部分を支えてる音っていう感じで、こういう骨太で、やさぐれてて、リアルでアンダーグラウンドな若いバンドがひょっこり出てくるのが、アメリカっぽくて頼もしい。Gossipとかもそんな感じなのかな。とにかく名盤です。泣けます。



#1「U.R.A. Fever」PV。これ見て気付いたけど、ジェイミーってルー・リードにそっくりですね、気持ち悪いぐらい。↓

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