2008年12月26日

ひっさびさに音楽レビュー、その2。

鴨田潤 『ひきがたり』 ☆9.5

で、二枚目はHIPHOP界の異端児イルリメの鴨田潤名義での傑作EPです。イルリメ名義での前作『イルリメ・ア・ゴーゴー』はこれでもかっていうぐらいのハイテンションかつアッパーなパーティーチューン・アルバムでそれ故に感動作だった訳ですが、今作はSpdillの時の曲や二階堂和美の楽曲なんかと通じるようなタイトル通りのフォーキーな弾き語りアルバム。「ブーメラン・セレモニー」、「トリミング」、「たちんば」などおなじみの楽曲のフォークVer.の他、今作でしか聴けない「ハローグッバイ」、「空部屋」を含めた5曲入りでどの曲も素晴らしく感動的な名曲に仕上がってます。イルリメ時における関西ノリのイケイケな楽曲群と二階堂和美の「日向月」のようなしっとりとした名曲がどうして一人の人間から産まれてくるのかそのギャップが頗る謎でしたが、このEPはその齟齬を埋めてイルリメの射程の広さを示すような、そんな橋渡し的な作品という感じです。安アパートに引っ越してきた初日、家具の一切が何もない空き部屋でこれからの暮らしに想いを馳せる情景を歌った4曲目の「空部屋」とか、どことなくはっぴいえんど的な情緒が漂う感じで、めちゃくちゃ泣けます。この時期にぴったりのどことなくセンチメンタルなバラードの数々。とにかく、二階堂和美やテニスコーツとかとはまた異なる「うたの神様」が降りてきてます。これは、ヤバいです。限定数量生産(1000枚?)らしいので、見つけたら即ゲットで。イルリメ名義の新作『メイド イン ジャパニーズ』もめっちゃ楽しみ。

↓カクバリズムのデリバリーサービス。

http://kakubarhythm.shop-pro.jp/?pid=10666751

↓myspaceで「ブーメラン・セレモニー」と「ハローグッバイ」聴けます。

http://www.myspace.com/illreme


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ひっさびさに音楽レビュー、その1。

今年ももはや終わろうとしているここに来て、コレは文句なく名盤だろっていう代物2枚に巡り会ったんで、久々に音楽のレビュー書きますよ。



Latin Quarter 『LOST』 ☆9.0

んで、まずは横浜を拠点に活動する音楽集団Pan Pacific Playa(PPP)に所属する、空手サイコことLatin Quarterのカッコ良過ぎなブレイク・ビーツ・アルバムです。彼ら(っていうか一人なのかな?)に関しては空手サイコ名義の作品も含めてあんまりよく知らないんですが、サイプレス上野とロベルト吉野のアルバム『ドリーム』の中のどポップな名曲「Bay Dream 〜from課外授業〜」のトラックを提供してるっていうのが、僕的には記憶に新しいところであります。本作は彼らの愛機であるMPC1000にお気に入りのレコードをぶっ込んで切り刻んではループさせてっていう感じで、ほとんどサンプラー一台で完結させているみたいで、その甲斐あってかジャズやらソウルやらロックやらファンクやらから録られたであろうざっくりとしたサンプルの素材感とその荒っぽい手法がめちゃクール。いろんなところでJ Dillaの名作『Donuts』と比較されててある意味頷けますが、僕の印象だと『Donuts』よりももっとアッパーで身体的な気がします。ホントに「beatをbreakしましたけど、何か?」っていう感じで潔くも力強い。中華料理屋の賄いみたいな感じ(?)。本作は30秒〜2分ぐらいの短い曲がMIX的に31トラック収録されてるんだけど、それぞれのトラックがどれもカッチョイイので願わくば一曲をもうちょい長く聴いてたいところではあるんだけども、でも、この投げっぱなし感がまたカッコイイんだよな〜。



↓でちょっとだけ試聴できます。

http://www.jetsetrecords.net/jp/product/722003336232
posted by ケニー at 07:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月10日

SUPERBAD。

グレッグ・モットラー 『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007) ☆8.3

『40歳の童貞男』のジャド・アパトー製作、グレッグ・モットラー監督の学園コメディ。『40歳〜』や『バス男』などに連なる、ダメ男たちが何とか女子をゲットしようと奮闘する童貞ムービーです。今や空前の童貞ブーム(?)ですが、やっぱり童貞映画っていうのはがむしゃらにそこから抜け出そうとしてこその感動というか、ゾンビに追われながら生き延びようとする主人公みたいな、そういうバイタリティに泣きます。映画じゃないけど、本田透の『電波男』とかは全く逆の自己肯定全開でそれはそれで面白い訳ですが。以下、あらすじです。↓

super bad-01.jpgsuper bad-02.jpgsuper bad-03.jpg高校卒業を間近に控えたセス(ジョナ・ヒル)、エバン(マイケル・セラ)、フォーゲル(クリストファー・ミンツ=プラッセ)の童貞三人組。なんとか大学生になる前に童貞を卒業しようと画策していると渡りに船、運良く気になっていた同級生の女子から卒業パーティーに誘われることに。しかし、セスが勢いで酒の調達を請け負ってしまったが故に三人はてんやわんや。フォーゲルの用意した偽造IDカード(なぜかハワイ在住)を携え、町外れの酒屋に向かうが案の定予期せぬ展開に‥‥。

という感じで、話は非常にシンプル。卒業パーティーに出席する為に酒を調達しなければっ!!っていうだけの話です。向こうでは酒類の販売にIDカードが必要なので、こういうストーリー上の試練が成立するんですね(まあ、日本でも場合によっては身分証いるけど)。で、あらすじ以降の展開ですが、フォーゲルが酒の清算をしてる途中で強盗が闖入。警察沙汰になり、フォーゲルがダメダメな警官、スレイター(ビル・ヘイダー)とマイケルズ(セス・ローゲン)の二人組に連行される。一方、セスとエバンはその展開を店の外から窺い、パニック。とりあえずフォーゲルを放っといて、再び酒の調達を画策中、車に跳ねられるセス(ひどいw)。とりあえず、示談にする代わりとしてドライバーに酒を要求すると、知り合いのパーティー会場へ案内される。

セスたちが赴いたパーティ会場ではなんかDQNな男女がうじゃうじゃいてここなら大量に酒をゲットできるハズだったんだけど、セスたちを連れてきた男が主催者の強面に「なんでお前が来てんだよ?」と、いきなりボコられるハプニング。セスはセスでノリのまま酔った女と踊ってたら、彼女が生理中でズボンに血のシミをつけられ、周りの酔っぱらい連中に「やべーありえねーw」とか言われて、写メ撮られるっていう気の毒すぎる事態。この辺のエピソードとかホントひど過ぎてサイコー。洗剤の空箱に酒を注いで脱出するとか、必死過ぎでしょ。後半は同級生のパーティー会場へ何とか辿り着いて、それぞれ意中の女の子にアプローチするっていう健気なシーンに泣けるんですが、いや、しかし、こういう童貞モノを観ると毎回「そこまでしてか‥‥」と、男の子の背負ってしまった業のようなモノに何だかしみじみしてきますね。なんていうか、人生って大変だなぁ、と今更ながら。まあ、つってもコイツらなんだかんだで楽しそうだけどな。



予告。↓

posted by ケニー at 17:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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